この話しは数年前にもしたことがあるのだが、らんちゅうの品評大会が真っ盛りの今、実は違和感を感じておられる方が少なからずいるのではないか?と思い、また記事を書こうと思ったことである。
この相撲番付をらんちゅう品評会の番付に使うようになったのは、今年で127回目の大会を迎える観魚会の品評会からである。
![イメージ 2]()
これは観魚会の第59回の競和出世鑑である。
今で言う番付で、今の時代はコピーで番付が配布されるのがごく当たり前だが、この番付は一つだけ作られたのが最初で、この番付には様々な意味、想いが込められているのである。
相撲を少しでも知っている方なら、力士の格付けはご存知だろう。
最上位が横綱、次いで大関、関脇、小結、前頭となり、前頭までが幕内とされている。
相撲は力士だけでは成り立たない。行司がいて、役員がいて、土俵周りが完成する。
普通の相撲の土俵周りを考えてもらうと、東西の力士がいて、中央に行司、土俵の周りには元力士の親方衆が審判、行司の後ろには別の行司が控えている。
![イメージ 3]()
以前にも掲載したことのある絵であるが、このように土俵が成立しているのである。
それをよく表しているのが、優等5尾!東西大関の間に行司の最高位である立行司が裁き、それを役員である取締が見ている。相撲番付も中央の縦に行司等が東西ではなく書き込まれるのである。
だからこそ、立行司は一枚ものとして扇の要の位置に並べられているのである。
「東西と一、二の区別がつきにくい…」という方もおられるだろうが、力士か?力士でないか?で容易に区別できる。
大関、関脇、小結、前頭は全て力士なので東西に分かれ、取締、勧進元、行司は力士ではないので、東西は使われず、複数の場合は一、二と分けられるのである。
立行司は行司の最高位であり、力士の横綱と同様、行司の横綱とも言える絶対的な地位だったのである。
日らんの場合は立行司というより、第3位なので、「立行司らしい魚を配置する」という考慮はほぼない。
が、各会では大関を引き立てる取締に東西をつけたり、ましてや勧進元に東西などあり得ない番付を目にするのである。
11/3、文化の日に開催される日らんの全国大会、金魚を文化として広めてきた品評会だからこそ、文化は受け継がれて欲しいと思うのである。
ついでに、もう一度、最初の番付や、競和出世鑑をご覧いただきたい。
地位の下にしこ名、住所、出品者名が書かれている。
らんちゅうの番付には魚名が書かれているのだが、ここに書き込まれる魚名は二文字、三文字、多くて四文字である。
出品者名より上に書かれるのが魚名であり、その魚名はらんちゅうの趣味の世界での屋号的な意味合いもある。
魚名も粋な遊び方の大切なもので、入賞してからその場で考えるようなものではないのだが、最近はカタカナを入れたり、1、2などの数字を入れたり、当て字を使ったり、思いつきとしか思えない魚名が目に付き、自分の中では魚名の文化は、らんちゅう界では死んでしまった…とさえ感じていた。
らんちゅうの趣味は勝負の世界である。でも、やはりちょっとした息抜き的な文化は継承されるべきだとも思っている。
また粋な遊び方が楽しまれる、悪い言葉で言えば時代遅れになるかもしれない部分を、一人一人のらんちゅう師が心に想ってくれる時が…きて欲しいとは思うが…
もう、無理なのかなぁ?
この相撲番付をらんちゅう品評会の番付に使うようになったのは、今年で127回目の大会を迎える観魚会の品評会からである。
これは観魚会の第59回の競和出世鑑である。
今で言う番付で、今の時代はコピーで番付が配布されるのがごく当たり前だが、この番付は一つだけ作られたのが最初で、この番付には様々な意味、想いが込められているのである。
相撲を少しでも知っている方なら、力士の格付けはご存知だろう。
最上位が横綱、次いで大関、関脇、小結、前頭となり、前頭までが幕内とされている。
相撲は力士だけでは成り立たない。行司がいて、役員がいて、土俵周りが完成する。
普通の相撲の土俵周りを考えてもらうと、東西の力士がいて、中央に行司、土俵の周りには元力士の親方衆が審判、行司の後ろには別の行司が控えている。
以前にも掲載したことのある絵であるが、このように土俵が成立しているのである。
それをよく表しているのが、優等5尾!東西大関の間に行司の最高位である立行司が裁き、それを役員である取締が見ている。相撲番付も中央の縦に行司等が東西ではなく書き込まれるのである。
だからこそ、立行司は一枚ものとして扇の要の位置に並べられているのである。
「東西と一、二の区別がつきにくい…」という方もおられるだろうが、力士か?力士でないか?で容易に区別できる。
大関、関脇、小結、前頭は全て力士なので東西に分かれ、取締、勧進元、行司は力士ではないので、東西は使われず、複数の場合は一、二と分けられるのである。
立行司は行司の最高位であり、力士の横綱と同様、行司の横綱とも言える絶対的な地位だったのである。
日らんの場合は立行司というより、第3位なので、「立行司らしい魚を配置する」という考慮はほぼない。
が、各会では大関を引き立てる取締に東西をつけたり、ましてや勧進元に東西などあり得ない番付を目にするのである。
11/3、文化の日に開催される日らんの全国大会、金魚を文化として広めてきた品評会だからこそ、文化は受け継がれて欲しいと思うのである。
ついでに、もう一度、最初の番付や、競和出世鑑をご覧いただきたい。
地位の下にしこ名、住所、出品者名が書かれている。
らんちゅうの番付には魚名が書かれているのだが、ここに書き込まれる魚名は二文字、三文字、多くて四文字である。
出品者名より上に書かれるのが魚名であり、その魚名はらんちゅうの趣味の世界での屋号的な意味合いもある。
魚名も粋な遊び方の大切なもので、入賞してからその場で考えるようなものではないのだが、最近はカタカナを入れたり、1、2などの数字を入れたり、当て字を使ったり、思いつきとしか思えない魚名が目に付き、自分の中では魚名の文化は、らんちゅう界では死んでしまった…とさえ感じていた。
らんちゅうの趣味は勝負の世界である。でも、やはりちょっとした息抜き的な文化は継承されるべきだとも思っている。
また粋な遊び方が楽しまれる、悪い言葉で言えば時代遅れになるかもしれない部分を、一人一人のらんちゅう師が心に想ってくれる時が…きて欲しいとは思うが…
もう、無理なのかなぁ?