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第106回 横浜観魚会品評大会 東錦の部 その1

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先日の日曜日に行なわれた、第106回横浜観魚会品評大会、

今年は初めて関東アズマの部門も親魚、二歳魚、当歳魚の三部門で行なわれた。

今年は関東アズマの飼育を始めてくださった会員も多く、関東アズマの将来に少しだけ光明が差し込んできた気がした。

昔から、関東アズマはらんちゅうのように多くの人に楽しまれていた時期というのはなく、横浜観魚会で東錦の審査をされている中根さんが属していた『岩立養殖園』での東錦の愛好会で本格的な会員数が25人ぐらいだったこと、そしてやはり東錦の審査をされておられる浅沼さんが活躍していた日本東錦協会が規模の大きなアズマの会をやっていたのが最高レベルで、「関東アズマが隆盛を極めた時期」って実はなかったりするのである。

それでも独特な浅葱色の美しさから関東アズマを愛好する熱烈な作り手によって、今まで何とか受け継がれて来た金魚なのである。

「横浜観魚会で関東アズマで三部門が出来るようになったんだなぁ…」と実は一人、感激していたのである。

勿論、それには、らんちゅうで愛好会の規模が大きくなった横浜観魚会の方々のご理解と備品の供給があってのことで、uusan始め、皆さんに感謝である。


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関東アズマの展示を行なっていて、いつも気になることがある。
それは並びを見てくださる方々が「どこを見て順位を付けているのかわからない」という意見と、欠点を指摘しての審査批判的な部分がなくならないことである。

「外捲れはダメ」、「尾型が…」、「こっちが上だと思うけど…」こういった部分は、審査している方は当然、加味していることだし、審査批判する人って毎年、顔ぶれが決まっていたり…

昔はもっと系統が残されていたのだが、関東アズマが衰退してしまった今日、今いる血統で魚を作りながら、良い魚を目指している時期でもあり、らんちゅうのように新たな種魚を導入することが難しく、今いる魚で少しずつ良くしていかなければならない魚なのである。

また、常に付き纏うのが「関東アズマは長手」という謝った認識が昔の関東アズマを知らない人に強迫観念的にあることで、どんな金魚にしても長手、丸手というタイプがおり、その両方に長所もあり、短所もある。

それを加味しての総合的な審査って、そう簡単なことではないのである。結局は自分たちだけが理解出来る審査基準を作ったりして、会が分かれ、どんどん小規模になってきたのが関東型東錦なのである。

横浜観魚会はらんちゅう愛好家が全国から集う会で、腹型が悪い魚、遠い魚を上に並べては理解されにくくなるし、「関東アズマだから許される…」みたいな甘い部分はなくし、もっとアズマのレベルを上げて、課題としている、「誰でもが並びがわかる魚が揃うこと」ここだけが望みである。

今日は横浜観魚会第106回品評大会の親魚、二歳魚、当歳魚を三つに分けて記事にすることにした。自分の魚を見た印象をちょっと書き加えたいと思う。…が、決して審査批判ではないので

まずは親魚から…

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親魚の部 東大関 矢作雄一氏出品魚
圧倒的な体の幅と力強さを持った魚で、昨年も親魚・二歳魚の部で東大関、二歳魚だった時も東大関を獲り、。


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親魚の部 西大関 中根俊彦氏出品魚
素晴らしい魚である。三歳魚。昨年、中根さんの取材をさせて頂いた時に、トップページで二歳時の姿を掲載させていただいた魚である。

この東西大関…関東アズマだけをやっている人にはこちらが上と見る方も多いだろう。浅葱色も綺麗だし、尾型も良い。

ただ、やはり相対的に見ると、四歳魚との迫力の差はあり、この東西であった。


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親魚の部 立行司 中根俊彦氏出品魚
昨年の大会で取締一となった魚。四歳でこの尾型は血統の良さを感じさせる。ただ上の魚と比べると…体から迫力が感じられなかったのが惜しいところ。



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親魚の部 取締一 川本智祥氏出品魚
去年からアズマを飼い始めた川本さん、尾型は弱めだが、しっかりと作ってきていた。

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親魚の部 取締二 安田英一氏出品魚
この魚は水が合わずに後の方で充血してしまったが、この目幅、体の幅、尾型…優等魚らしい魚であった。川本君の魚より下ってのは…やっぱり健康色でのアピール不足だったのだろう。


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親魚の部 東関脇 林 裕氏出品魚
「こんなところに出た!」と出品者の林さんは喜んでおられたが、健康色、体の幅、そして浅葱色でこの位置に!おめでとうございます。でももっと大きく出来た魚のはずである。



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親魚の部 西関脇 柏渕 忠氏出品魚
東錦だけを飼っておられる方には高評価な魚だろう。ただ、やはり腹じまい、腹が遠いと迫力が出てこないのがもったいなかった。


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親魚の部 東小結 中根俊彦氏出品魚
「尾型が凄い!」と思われる方もおられるだろうが、その尾が目立たなくなるぐらい作り込める魚だったかな?と思えた。


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親魚の部 西小結 矢作雄一氏出品魚
昨年の勧進元二の魚。東錦の親魚なら、これぐらいの体の幅を覚えておいて頂きたい。


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親魚の部 勧進元一 矢作雄一氏出品魚
こちらは去年の東関脇、やや丸手の魚である。


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親魚の部 勧進元二 矢作雄一氏出品魚
昨年の西大関だったが、ちょっと焼け気味で、特に頭の健康色がアピールしなかったのだろう。
東大関を作った矢作さんにしても目幅がこれぐらいの魚は目一杯、でも体、腹型はしっかり作っている。


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親魚の部 行司一 矢作雄一氏出品魚


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親魚の部 行司二 中澤俊男氏出品魚
中澤さんが飼われていて、矢作さんのところに持ってこられた魚、昨年の取締一の魚だが、歳を重ね、昨年見せていた浅葱色の美しさが黒斑が増えたことで優雅さが欠けてしまった。東錦の難しさは色柄にあり、歳をとると東錦はどうしても黒斑が増えがちなので、致し方のないところである。


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親魚の部 行司三 森 寛登氏出品魚
これは悪くない魚である。泳ぎが静止画ではわからないが、関脇、小結あたりと競らせればもう少し上でもいいかなぁ?と思ったり…


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親魚の部 脇行司一 柏渕 忠氏出品魚
丸手の魚で尾が長く見えてしまうこと、そして、やはり腹止まりの位置で筒が細く見えてしまう。


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親魚の部 脇行司二 鳴海 満氏出品魚
バンビはしっかりと作っていたが、やはり尾筒の細さが見えてしまう魚、「そんなことわかってるわい!」と言われるだろうが、これ来年でも使える魚である。

まだ横浜観魚会では関東アズマの部門はようやく三部門が行なえるようになったところ、来年、今年の二歳が育ち、ここに掲載した三歳、四歳魚が歳を重ねれば、もっと親魚の部門も充実してくるだろう。

親魚の審査はらんちゅう同様、難しいもので、欠点を指摘しようと思えば簡単なのだが、やはり迫力と色合いの兼ね合いを見ながら、我慢すべきところは我慢で良い魚を見ていきたいところである。



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